ヒメダイヤの新たな応用:蛍光X線ホログラフィーの高圧下での測定に成功(材料エネルギー学部・細川研究員)

公開日 2025年07月22日

材料エネルギー学部 細川伸也 研究員が所属する研究チームは、蛍光X線ホログラフィーの高圧下測定に初めて成功しました。

蛍光X線ホログラフィーは特定元素周りの3次元の原子像を再生できる構造解析手法であり、「特徴的な機能を持つ材料は、どの部分がその機能に関わっているのか、を原子レベルで可視化する」という要望に応える実験技術として広く利用されています。しかし、その蛍光X線ホログラフィーは元来微弱なシグナルのためこれまで高圧下の測定が実現していませんでした。

今回、本研究チームは大型放射光施設SPring-8の強力な次世代X 線と高圧発生装置、およびナノ多結晶ダイヤモンド(NPD=ヒメダイヤ)を組み合わせた測定システムを構築することで10万気圧以上の高圧下での明瞭なホログラフィー像取得に成功しました。今後、圧力誘起の超伝導観測、微量元素添加による特異的物性素材の探索といった、物質科学・材料科学などへの広い応用が期待されます。

本研究成果は、英国の国際科学雑誌「Journal of Synchrotron Radiation」に7 月18日に掲載されました。

 

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ヒメダイヤの新たな応用 蛍光Xホログラフィーの高圧下での測定に成功